【れんこん】冬の健康と美肌を守る!胃腸を保護し、アレルギー改善効果も!
れんこんは、意外にもビタミンが豊富!
ビタミンCの含有量は、みかんと匹敵する程です。
他にも、風邪の予防や胃腸の健康維持、更にストレスを和らげてくれる効果まで!
れんこんは、冬に絶対お勧めの食べ物です。
この記事の目次
れんこん(蓮根)は、ハスの根じゃない?!
れんこんは、漢字で蓮根と書きますが、ハスの根ではなく、ハスの地下茎が栄養を蓄えて肥大化したものです。
れんこんの原産地は中国やインドで、中国では、蓮の茎だけでなく、花や種、実などすべての部分が古くから生薬として使われていました。
日本にハスが伝わったのは、奈良時代と言われています。
現在日本で、れんこんの主な産地は、茨城県の霞ケ浦で、旬は10月から3月頃です。
レンコンは、地下に埋まった茎や根に空気を送るため、穴が空いています。
穴を覗くと先が見えることから「見通しが良い」と言う意味で縁起が良い食材として、お正月のおせちなどに使われます。
そんな、縁起物であるれんこんですが、栄養効果も抜群で、高い健康効果や美容効果があります。
実際にどんな効果があるのか、詳しくご紹介します。
れんこんの栄養成分比較表
れんこん100gに含まれる営養素は、次の通りです。
各種の根菜類100gに含まれる栄養成分と比較しています。
※各栄養素の含有率が、最も高い数値の背景を赤にしています。
※トコフェロールとは、ビタミンEのことです。
成分 | かぶ | だいこん | ごぼう | にんじん | れんこん |
エネルギー (kcal) | 21 | 18 | 65 | 36 | 66 |
たんぱく質 (g) | 0.6 | 0.4 | 1.8 | 0.8 | 1.9 |
炭水化物 (g) | 4.8 | 4.1 | 15.4 | 8.7 | 15.5 |
水溶性食物繊維 (g) | 0.3 | 0.5 | 2.3 | 0.6 | 0.2 |
不溶性食物繊維 (g) | 1.1 | 0.8 | 3.4 | 1.8 | 1.8 |
ミネラル類 | かぶ | だいこん | ごぼう | にんじん | れんこん |
ナトリウム (mg) | 5 | 17 | 18 | 34 | 24 |
カリウム (mg) | 250 | 230 | 320 | 270 | 440 |
カルシウム (mg) | 24 | 23 | 46 | 26 | 20 |
マグネシウム (mg) | 8 | 10 | 54 | 9 | 16 |
鉄 (mg) | 0.2 | 0.2 | 0.7 | 0.2 | 0.5 |
亜鉛 (mg) | 0.1 | 0.1 | 0.8 | 0.2 | 0.3 |
ビタミン類 | かぶ | だいこん | ごぼう | にんじん | れんこん |
βカロテン (μg) | 0 | 0 | 1 | 6700 | 3 |
αトコフェロール (mg) | 0 | 0 | 0.6 | 0.5 | 0.6 |
ビタミンK (μg) | 0 | 微量 | 微量 | 18 | 0 |
ビタミンB1 (μg) | 0.03 | 0.02 | 0.05 | 0.07 | 0.10 |
ビタミンB2 (μg) | 0.03 | 0.01 | 0.04 | 0.06 | 0.01 |
ナイアシン (μg) | 0.6 | 0.2 | 0.4 | 0.7 | 0.4 |
ビタミン類 | かぶ | だいこん | ごぼう | にんじん | れんこん |
ビタミンB6 (mg) | 0.07 | 0.05 | 0.10 | 0.10 | 0.09 |
葉酸 (μg) | 49 | 33 | 68 | 23 | 14 |
パントテン酸 (mg) | 0.23 | 0.11 | 0.23 | 0.33 | 0.89 |
ビタミンC (mg) | 18 | 11 | 3 | 6 | 48 |
参考:食品成分データベース
れんこんの栄養効果
胃腸の健康を保つ効果
れんこんを噛むと糸をひきますが、
ムチンは、納豆、オクラ、
ムチンは元々体内に存在し、胃の粘膜を保護する効果や、たんぱく質、脂肪の消化吸収を助ける働きがあります。
また、れんこんに含まれているタンニンには、ストレスや暴飲暴食による荒れた胃の粘膜を修復し、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防する効果があります。
更に、れんこんはビタミンCが豊富で、ビタミンCにも皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。
これらの作用で、れんこんは胃腸の健康を維持する効果があります。
免疫力を高める効果
れんこんに含まれるムチンやビタミンCには、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。
そのため、鼻や喉の粘膜から細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぐ働きがあり、風邪の予防に効果があります。
また、細菌やウイルスが体内に入ってしまっても、ビタミンCは白血球と共に細菌やウイルスを攻撃し、免疫力を高めます。
免疫力が高くなると、細菌やウイルスに対する抵抗力が強くなるため、病気になりにくい丈夫な体になります。
アレルギー症状を緩和する効果
れんこんは、花粉症やアレルギー症状を緩和する効果があるとして知られています。
これは、れんこんに含まれるムチンや、ポリフェノールのタンニンに、抗アレルギー効果があるためです。
また、れんこんに豊富に含まれるビタミンCには、粘膜を丈夫にしてアレルギー症状を
ストレスを軽減する効果
ストレスには、不安や緊張などの精神的なストレス、
私たちは、これらのストレスを感じる度に、体内で大量のビタミンCを消費します。
ですから、ストレスを感じている人ほど、多くのビタミンCを摂取する必要があります。
もし、ビタミンCが不足すると、ストレスに耐えられなくなり、体調不良や心の病に繋がることもあります。
現代人は、ストレスを感じる機会が多く、ビタミンCの摂取量が不足している人が多いと言われています。
ビタミンCをしっかり摂取することで、ストレスを軽減することができます。
ただし、ビタミンCは蓄積できないため、一度にたくさん摂取するのではなく、毎食、適量を摂取する必要があります。
ビタミンCの一日の摂取量は、100mg以上必要と言われていますので、一回の食事で約35mg摂取するように心がけると良いでしょう。
美肌効果
れんこんに豊富なビタミンCには、コラーゲン生成を
また、ビタミンCには、メラニンの生成を抑制して、シミやそばかすを予防する効果もあります。
れんこんに含まれるムチンには、皮膚や粘膜の健康を維持する効果や、ヒアルロン酸を増やす効果があります。
更に、れんこんはカリウムが豊富で、むくみを解消し、血流を良くするため、くすみが取れて若々しい肌を維持する効果があります。
これらの作用から、れんこんは美肌効果の高い食材と言えます。
生活習慣病を予防する効果
れんこんに含まれる食物繊維は、血液中のコレステロール値を下げる働きがあり、
動脈硬化や高血圧は、心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病を引き起こす原因となりますので、食物繊維を摂取すると生活習慣病のの予防に効果があります。
また、れんこんに含まれるビタミンCやタンニンには抗酸化作用があり、老化を抑制する効果があります。
タンニンも糖尿病、動脈硬化をはじめとする生活習慣病の予防、改善に効果があります。
便秘、下痢を改善する効果
れんこんは、不溶性食物繊維が比較的豊富に含まれています。
不溶性食物繊維を摂取すると、便の量が増えて腸を刺激するため、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を良くしてくれます。
また、れんこんは胃腸の調子を整える効果があるため、便秘と下痢のどちらにも効果があります。
ダイエット
れんこんは不溶性食物繊維が豊富で、
また、れんこんに含まれる
ただし、れんこんはカロリーが比較的高いため、食べ過ぎには注意しましょう。
また、れんこんの皮にはクロ
薄く向いた皮を油でカリッと揚げると、おやつとしても美味しくいただけます。
れんこん選び方と下処理
れんこんの健康効果や美容効果を十分に得るためには、れんこんの選び方や、下処理も重要なポイントになります。
そこで、れんこんの選び方と下処理の手順についてご紹介します。
れんこんの選び方
れんこんは、ふっくらとして、穴が小さい方が新鮮です。
時間が経過するにつれて、栄養成分や水分が減少して、穴が大きくなります。
また、れんこんの切り口は、時間が経つと黒ずんでくるので、切り口が白っぽい方が新鮮です。
あらかじめ皮を剥いてカットされたれんこんは、調理の時、すぐに使えて便利ですが、変色を防止するための添加物や防腐剤などが使われている可能性が高く、栄養面でも劣化していますので、皮を剥いていないれんこんを購入することをお勧めします。
れんこんの下処理
まず、れんこんを水でよく洗って、皮を剥きます。
次にボールを用意し、水をためて酢を少し混ぜます。
そして、れんこんを包丁で切ったら、すぐに酢水に入れます。
れんこんの切り口は、空気に触れると黒ずみますが、水につけることである程度変色を防ぐことができます。
しかし、れんこんを加熱すると黒っぽくなってしまうため、酢をいれた水につけます。
酢水につけると、れんこんを加熱しても比較的白い色を保つことができます。
また、酢水につけている間、ビタミンCや有効成分のムチンやタンニンなどが水に溶け出てしまうので、できるだけ短時間で水気をきります。
さっと酢水をくぐらせるだけでも大丈夫です。
水気を切ったら、すぐに調理してしまいましょう。
下処理のポイントは、手早く処理して、すぐに調理することです。
時間がかかるほど、栄養価も味も落ちてしまいます。
短時間で調理することで、変色を防ぎ、栄養価が高い状態でおいしくいただくことができます。
れんこんを使った調理のレシピは、こちらをご覧ください。
<まとめ>
れんこんに含まれるムチンやタンニンは、胃腸の健康を維持する働きがあります。
また、れんこんはビタミンCが豊富で、みかんと同程度のビタミンCを含んでおり、美肌効果や、免疫力を高める効果があります。
れんこんは、風邪を予防する効果もあるので、空気が乾燥する冬には特にお勧めです。
更に、ストレスを緩和する効果もあるので、ストレスを感じやすい人にも積極的に食べて欲しい食材です。
また、れんこんの下処理は、酢水につけるところがポイントです。
ただし、古いれんこんほど黒ずみやすいので、れんこんを購入したら、すぐに下処理して調理することをお勧めします。
すぐに調理することで、変色を防ぎ、栄養価が高い状態でおいしくいただくことができます。