【白菜】栄養バランス抜群!がん予防効果もある白菜の栄養と効果的な食べ方
鍋料理などで、冬に良く食べる白菜。
でも、実際どんな栄養効果があるのでしょうか。
白菜の栄養成分や、白菜を使った料理の栄養効果、鍋料理にお勧めの具材などをご紹介します。
この記事の目次
白菜は冬の健康野菜の代表
冬に欠かせない鍋料理。
そして、鍋料理に欠かせない食材と言えば、白菜でしょう。
白菜はアブラナ科の植物で、原産地は中国になります。
白菜の旬は冬で、寒さから身を守るためにでんぷんがショ糖に変化し、甘味が増して美味しくなります。
中国では、白菜、大根、豆腐を養生3宝と呼び、昔から冬の健康野菜として食べられてきました。
そんな白菜の栄養成分と効果、そして簡単で美味しい食べ方をご紹介します。
白菜の栄養成分比較表
白菜100g(中サイズの葉2枚)に含まれる営養素は、次の通りです。
冬が旬の淡色野菜100gに含まれる栄養成分と比較しています。
※各栄養素の含有率が、最も高い数値の背景を赤にしています。
※トコフェロールとは、ビタミンEのことです。
成分 | カリフラワー | キャベツ | セロリ | ネギ(軟白) | 白菜 | 土耕レタス |
エネルギー (kcal) | 27 | 23 | 15 | 34 | 14 | 12 |
たんぱく質 (g) | 3.0 | 1.3 | 0.4 | 1.4 | 0.8 | 0.6 |
炭水化物 (g) | 5.2 | 5.2 | 3.6 | 8.3 | 3.2 | 2.8 |
水溶性食物繊維 (g) | 0.4 | 0.4 | 0.3 | 0.3 | 0.3 | 0.1 |
不溶性食物繊維 (g) | 2.5 | 1.4 | 1.2 | 2.2 | 1.0 | 1.0 |
ミネラル類 | カリフラワー | キャベツ | セロリ | ネギ(軟白) | 白菜 | 土耕レタス |
ナトリウム (mg) | 8 | 5 | 28 | 微 | 6 | 2 |
カリウム (mg) | 410 | 200 | 410 | 200 | 220 | 200 |
カルシウム (mg) | 24 | 43 | 39 | 36 | 43 | 19 |
マグネシウム (mg) | 18 | 14 | 9 | 13 | 10 | 8 |
鉄 (mg) | 0.6 | 0.3 | 0.2 | 0.3 | 0.3 | 0.3 |
亜鉛 (mg) | 0.6 | 0.2 | 0.2 | 0.3 | 0.2 | 0.2 |
ビタミン類 | カリフラワー | キャベツ | セロリ | ネギ(軟白) | 白菜 | 土耕レタス |
βカロテン (μg) | 18 | 49 | 44 | 82 | 92 | 240 |
トコフェロール (mg) | 0.2 | 0.1 | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.3 |
ビタミンK (μg) | 17 | 78 | 10 | 8 | 59 | 29 |
ビタミンB1 (μg) | 0.06 | 0.04 | 0.03 | 0.05 | 0.03 | 0.05 |
ビタミンB2 (μg) | 0.11 | 0.03 | 0.03 | 0.04 | 0.03 | 0.03 |
ビタミン類 | カリフラワー | キャベツ | セロリ | ネギ(軟白) | 白菜 | 土耕レタス |
ナイアシン (μg) | 0.7 | 0.2 | 微 | 0.4 | 0.6 | 0.2 |
ビタミンB6 (mg) | 0.23 | 0.11 | 0.08 | 0.12 | 0.09 | 0.05 |
葉酸 (μg) | 94 | 78 | 29 | 72 | 61 | 73 |
パントテン酸 (mg) | 1.30 | 0.22 | 0.26 | 0.17 | 0.25 | 0.20 |
ビタミンC (mg) | 81 | 41 | 7 | 14 | 19 | 5 |
参考:食品成分データベース
白菜の美肌効果と健康効果
栄養成分表を見ると、白菜はビタミン、ミネラル、食物繊維等をバランスよく含んでいます。
他の野菜と比較すると、カルシウムが豊富です。
他には、有効成分アリルイソチオシアネートを含んでいます。
アリルイソチオシアネートは、アブラナ科の植物に含まれている辛み成分で、ワサビに多く含まれています。
以上のことから考えられる白菜の効果は、次の通りです。
美肌効果
- ビタミンCがコラーゲン生成を助けて、肌に弾力やハリが出る
- ビタミンCがメラニン色素の合成を抑えて、肌にシミやそばかすができるのを防ぐ
- βカロテンやビタミンCの抗酸化作用が肌の老化を抑制し、肌のしわやたるみを防ぐ
- 食物繊維が腸内環境を改善して、便秘による肌荒れを防ぐ
白菜の特徴と言えば、癖がなく飽きがこないため、一度にたくさん食べられることです。
カロリーが低いため、たくさん食べても太る心配がなく、ダイエットに向いている食材と言えます。
また、ビタミンCやミネラルは白菜の芯(白い部分)に多く含まれていますので、ビタミンCやミネラルの栄養効果を得たいときは、白菜の芯を食べると良いでしょう。
健康効果
- カルシウムなどのミネラルが骨や歯を丈夫にし、骨粗鬆症を予防する
- 各種ビタミンが免疫力を上げて、風邪を予防する。
- ビタミンCやカルシウムが精神を安定させて、イライラを解消する
- カリウムがむくみを解消して、高血圧を防ぐ
- ナイアシンが、二日酔いを解消する
- 葉酸やミネラル類が、貧血を予防、改善する
- 食物繊維が腸内環境を改善して、便秘や下痢を防ぐ
- アリルイソチオシアネートが、消化を助けて胃もたれを解消する
- アリルイソチオシアネートが、がんを予防する
アリルイソチオシアネートは、がんを予防するだけでなく、すでに発生してしまったがんを抑制する効果もあると考えられており、研究が進められている注目の成分です。
美味しい白菜の選び方は?
白菜を丸ごと買う場合は、葉がしっかり巻かれていて、外側の葉先が縮れて固くなっているものが新鮮です。
また、白菜を持ち上げたとき、ずっしりと重量感があるものは栄養をたっぷりと蓄えている白菜です。
白菜は、芯(白い部分)にビタミンCやミネラルが豊富に含まれています。
ですから、白い部分が太い方が栄養価が高くなります。
カットされた白菜を購入する際は、中心部が盛り上がっていない方が新鮮です。
やはり、ずっしりと重い方が栄養価が高くなります。
白菜の黒い斑点の正体はポリフェノール!
白菜の白い部分に、ときどき黒い斑点ができていることがあります。
傷んでいるように見えるので、捨ててしまう人もいるのではないでしょうか。
実は、この黒い斑点の正体は、ポリフェノールです。
もちろん食べても大丈夫ですし、捨てたらもったいないですね。
この黒い斑点は、ゴマ症と呼ばれるものです。
ゴマ症は、白菜がストレスを感じたときにできる生理現象です。
白菜のストレスとは、温度や肥料などの環境によるものです。
決して、害虫や病原菌などによるものではないので、心配はいりません。
最初に中心部を食べると長持ちする
白菜を使うとき、外側の葉からはがして使用していませんか?
実は、白菜は最初に中心部にある黄色い葉を食べた方が、長持ちして美味しく食べられます。
白菜は、収穫した後も成長を続けていて、外側の葉の栄養素は、どんどん内側に流れていきます。
そのため、時間が経つに連れて、白菜の中心にある葉は盛り上がっていき、それを囲む葉は栄養がなくなってパサパサになっていきます。
先に中心部にある黄色い葉の部分を取ってしまえば、周囲の葉に栄養が残って傷みにくくなり、時間が経っても美味しくいただけます。
ですから、白菜を購入して、すぐに全部使い切ってしまうなら問題ありませんが、数回に分けて食べる場合は、最初に中心部を食べてしまいましょう。
白菜の美味しい食べ方と栄養効果
白菜キムチ
白菜の栄養に加えて、唐辛子の効果を得られます。
唐辛子には、カプサイシンと言う辛み成分が含まれており、新陳代謝を活発にして体温を上げる作用があります。
そのため、血行を良くして冷え性に効果があり、乾燥肌を改善して肌を美しくする効果もあります。
また、キムチに含まれる乳酸菌は腸内環境を改善する作用があり、動脈硬化を抑制し、生活習慣病を予防する効果があります。
白菜の漬物
白菜の浅漬けは、さっぱりしていて、程よい塩加減と歯ごたえが食をそそり、ご飯が進みます。
白菜を生でいただくので、栄養成分を損なうことなく丸ごといただけます。
特にビタミンCは熱に弱いため、生で食べた方が効率的に摂取できます。
鍋料理
鍋料理に白菜は欠かせませんね。
ニンジンや春菊、ほうれん草などの緑黄色野菜を加えると、βカロテンを補うことができます。
きのこ類は食物繊維や白菜に少ないビタミンB群が豊富に含まれており、疲労回復効果があります。
豆腐は、体に良い良質な植物性タンパク質を摂取できます。
これに肉や魚を加えることで、動物性たんぱく質も摂取することができます。
このように、鍋料理だけで一食に必要な栄養素をほぼ摂取できます。
食後にフルーツをいただくと、完璧と言えるでしょう。
白菜と豚肉のミルフィーユ鍋
見た目が綺麗で、栄養もたっぷり!
作り方も意外と簡単です。
- 白菜と豚肉を交互に重ねて食べやすい大きさに切り、鍋に縦に並べます。
- 1に出汁を加え、しょう油、みりん、酒を各大さじ2杯入れて煮込みます。
- 肉に火が通れば完成です。
調味料の量は、分量や好みに合わせて加減してください。
耐熱容器を使えば、電子レンジで作ることもできます。
調味料を入れず、出汁に豆乳を加えると、豆乳鍋になります。
<まとめ>
白菜は、ビタミン、ミネラル、食物繊維など多くの栄養素をバランス良く含んでいます。
アブラナ科特有の辛み成分、アリルイソチオシアネートが含まれており、がんの予防効果があると言われています。
白菜の黒い斑点はポリフェノールなので、捨てずに食べましょう。
白菜を数回にわけて食べる場合は、最初に中心部の黄色い部分を食べることで、栄養価が落ちることなく保存できます。
白菜のキムチは、血流を良くして、乾燥肌を改善し、美肌効果を得られます。
白菜の浅漬けは、食物繊維やビタミンCを効率的に摂取できます。
鍋料理の具材を工夫すると、一食に必要な栄養素をほぼすべて摂取できます。
鍋と豚肉のミルフィーユ鍋は、美味しくて簡単なお勧め料理です。
冬の野菜の代表、白菜を食べて、冬を元気に乗り切りましょう。